甲状腺機能亢進症とは バセドウ病 肝胆道疾患 胆汁うっ滞 妊娠 ページェット病 骨肉腫

ALPが上昇する病気

 肝胆道疾患 ALP高値を示す最も頻度の高い疾患は,1型と2型が増える肝胆道疾患です。特に肝外胆管(総胆管)への胆汁の流出が障害される時に上昇が顕著となります。これは胆汁のうっ滞により肝細胞での生合成が盛んになるためです。
 甲状腺機能亢進症 首ののど仏のあたりに甲状腺という小さな臓器があります。この甲状腺より出るホルモンが甲状腺ホルモンです。甲状腺ホルモンは体に活力を与えるホルモンですが,骨の新陳代謝を高める役割もします。甲状腺ホルモンが異常に多く分泌される甲状腺機能亢進症(バセドウ病)では,骨が多く壊されると同時に多く作られますので,骨性の ALP である ALP3 型が上昇します。逆に,甲状腺機能低下症では,ALP は低下します。
 妊娠 妊婦さんでは正常妊娠でも,ALP4 型が上昇します。
 その他 ページェット病・骨肉腫・くる病・悪性腫瘍・慢性腎不全・尿毒症で上昇します。潰瘍性大腸炎の活動期では,ALP6 型が上昇します。血液型のB型とO型の一部の人は食後に ALP5 型が上昇しますので,食前の採血が必要です。肝硬変でも ALP5 型が上昇することがあります。

検査解説案内に戻る

kensanosankousho