急性膵炎の検査 急性膵炎の検査 トリプシン エラスターゼ1 ホスホリパーゼとは 高脂肪食
急性膵炎について
アミラーゼが診断に有用な急性膵炎について,少し補足しましょう。膵臓は,胃の少し下側で,腹部の背中側に張り付いている臓器です。胃から十二指腸に食物が送られてくると,アミラーゼ・リパーゼ・トリプシン・エラスターゼ1・ホスホリパーゼと言った様々な酵素を分泌し,消化します。急性膵炎は,食物を消化するためのこれらの酵素が,膵臓自身を消化してしまう病気です。症状は,上腹部痛が主たるものですが,背部の痛みを伴うこともあります。腹痛は,体を曲げた姿勢でいるといくぶん軽くなります。膵炎にはピンからキリまであり,重症の膵炎は命に関わる病気となります。血管内の水分がどんどん血管外に出て行きますので,それを補うために大量の輸液を必要とします。重症の場合は,手術も必要です。膵炎の原因として多いのが,アルコールと高脂肪食です。膵炎の方は,これらの摂取を控えることはもちろんですが,健常な方も,アルコールの過飲には注意しましょう。中性脂肪の極めて多い方は,急性膵炎の予備軍ですので,特に気をつけてください。
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