消化管出血 脱水 発熱時 血液濃縮とは

BUN,クレアチニン値に影響を与える因子

 腎臓の働きが悪いと,BUN やクレアチニンの値が上昇するのは前記のとおりですが,それ以外に値に影響を与える因子があります。BUN は,蛋白質を大量に摂取した時や消化管出血をした時に高値を示します。また,脱水や発熱時など,血液が濃縮した状態でも高値を示します。また,腎臓に流れる血流が悪くなった時や,尿管や膀胱に異常がある時にも BUN が高くなることがあります。それに対し,体の中で分解される筋肉の量は,特別な事情がない限り,同一人ではほぼ一定ですので,クレアチニンは値として安定しています。食事の影響も受けません。そういう意味では,クレアチニンの方が,腎機能を評価する指標として優れていると言えるでしょう。但し,筋肉量の少ない人や高齢者は,低めの値が出ますので要注意です。

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