CA19-9とはⅠ型糖鎖抗原 DU-PAN-2 SPan-1 膵臓癌
CA19-9とは
CA19-9 は，Ⅰ型糖鎖抗原という分類に属し，細胞の癌化に伴い糖鎖の構造が変化することを利用した検査です。基準値は，37U/ml とされており，臓器内の管の上皮細胞が癌化した腺癌で上昇しますが，その中でも膵臓癌の時に最も敏感に上昇します。膵臓癌全体では80％以上で陽性と出ますが，直径１cm
以下の小さな膵臓癌では陽性に出ることは少なく，早期の癌の発見には力不足です。また，日本人の中の５～10％程度の人は，先天的に CA19-9 を体内で作ることができませんので，この様な人たちには，CA19-9
は膵臓癌の診断には使えません。CA19-9 が高値でないからと言って安心していることはできないのです。そのような方の場合は，DU-PAN-2
や SPan-1 等の別の腫瘍マーカーを使って見落としを防ぎます。
膵臓癌以外では，大腸癌，胆道癌でも膵臓癌より感度は悪いものの上昇します。また，慢性膵炎や胆石症のような良性疾患でもある程度上昇することがあり，特に閉塞性黄疸では，１万Ulを超えることもあり，CA19-9 の値が増えたからと言って，癌と断定するものではありません。
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