粘膜下層 早期癌とは
大腸癌について
大腸癌による死亡者数は毎年増えており,2015年頃には癌の中で最も多くなると予測されています。増加の原因は,肉類(鶏肉や魚肉を除く)の摂取と飲酒であるとされています。野菜の摂取不足や運動不足も一因です。
大腸の壁は,一番内腔より粘膜層・粘膜下層・筋層・漿膜下層・漿膜層の五層から構成されます。癌の進行が粘膜下層までにとどまっているものを早期癌とよび,手術をすれば約96%完治します。粘膜内の癌では,転移が起こらないことが知られており,粘膜層にとどまっている癌であれば(粘膜下層にわずかに浸潤した癌も),開腹手術をせずに内視鏡を使って切除できます。またそれ以上に進行した癌でも,筋層までにとどまりリンパ節への転移がなければ,その患者さんが5年以上生存する確率(統計上5年生存をひとまずの治癒の目安にします)は90.6%です。他の臓器に転移があると,5年以上生存する確率は13.2%まで低下します。
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