心陰影拡大とは 大動脈瘤 食道裂孔ヘルニア

心臓と周囲の臓器についてわかること

 心臓は左右の肺にはさまれ,胸郭の中央下部やや左よりにあります。
 心臓の横幅は,胸郭の幅の半分以下が普通です。半分を超えると,心陰影拡大と判断します。大きさだけでなく,心陰影の形も,病気の診断に役立ちます。陰影の形によって,心臓の4つの部屋の内,どの部屋が大きいか,どの弁が傷んでいるか等が,判断できます。心不全や心しん嚢のう炎で心臓の周り(心嚢腔)に水がたまった時も独特の形になります。
 心臓から出た大動脈についても,石灰化・大動脈瘤・延長蛇行等の異常の有無が診断できます。
 食道は正常では食道右縁と肺との境界が旁食道線として淡く認められますが,食道の拡張や食道裂孔ヘルニアがあれば心臓に重なって認められます。

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