グロブリン分画 急性炎症 良性M蛋白血症とは A/G比

グロブリン分画の異常は

 急性の炎症の時は,α1・α2が増え,βが減ります。
多量の蛋白が尿として失われるネフローゼ症候群の時は,アルブミンとβ及びγが減り,α2が増えます。
 多発性骨髄腫という悪性疾患では,βからγ領域にアルブミンと同じぐらいの幅で傾斜の急なピークが認められ,病気の発見のきっかけとなります。尚,良性M蛋白血症という病気でも同様のピークがみられますが,この疾患は良性です(両者は,骨髄検査等で鑑別します)。
 膠原病・慢性肝炎・肝硬変・慢性感染症などでも,しばしばγが増えます。
 アルブミンとグロブリン分画(総蛋白濃度−アルブミン濃度)との比である A/G 比(基準値1.2〜2.0)をみると,アルブミンとグロブリン分画の増減を簡便に判断することができ,病気の診断に役立ちます。
図は,蛋白分画の例を示します。

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