赤血球 血色素とは 脱核 赤芽球 血の検査

赤血球,血色素(ヘモグロビン)とは何ですか

 人間の体は,栄養分を燃やすことによって,エネルギーを得ています。この時に必要な酸素を全身に運ぶのが,血色素(ヘモグロビン)です。その,ヘモグロビンを袋詰めにしたような細胞が赤血球です。肺から取り込んだ酸素は,赤血球中のヘモグロビンにくっつき,心臓のポンプ作用によって血管の中をとおって全身に運ばれます。全身の細胞は酸素を受け取り,栄養を燃やしたあとにできる二酸化炭素を放出します。大部分の二酸化炭素は,炭酸イオンの形で運ばれますが,1割ほどはヘモグロビンにくっついて運ばれ,肺に戻って体の外に放出されます。
 赤血球は骨の中の骨髄と呼ばれるところで造られます。幹細胞と言われる細胞が,いくつかの段階を経て成熟し,最後に核が抜けてなくなり(脱核),赤血球となります。赤血球の中のヘモグロビンは骨髄中の幼若な赤血球(赤芽球)の成熟段階の間に合成されます。
 赤血球の寿命は約120日で,古くなるとリンパ系の細胞に処理されます。つまり,毎日全赤血球の約1%弱が破壊され,それにみあったものが新たに造られ補充されることになります。健康な成人では1日に約2千億個の赤血球が造られています。

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