白血球増加症 炎症性サイトカイン G-CSF 伝染性単核球症とは 百日咳とは 寄生虫 気管支喘息

白血球が多い時,何を考える

 白血球数が10,000個/μl 以上の場合を白血球増加症と言います。白血球増加,あるいは減少の多くは白血球の割合の大部分を占める好中球の変化によります。頻度の高い好中球増加症の原因は,@感染症(特に細菌性) A組織損傷(心筋梗塞・熱傷など) B血液疾患(白血病など) C薬物(ステロイドなど) D運動・ストレス・妊娠などがあげられます。
 細菌感染・炎症や組織障害が起こるとその刺激により,単球やマクロファージから炎症性サイトカインが放出され,更にこの刺激により,単球・マクロファージ・血管内皮細胞・線維芽細胞などから G-CSF(顆粒球コロニー刺激因子)が放出されます。G-CSF は好中球系の前駆細胞に作用して造血を促進するとともに,骨髄中に貯蔵されている成熟好中球を末梢血液中に動員することにより,末梢血液中の好中球の数を増加させます。
 好中球以外では,リンパ球増加[感染症(伝染性単核球症・百日咳など)・リンパ性白血病],好酸球増加[アレルギー疾患(薬剤・気管支喘息・アトピー)・寄生虫疾患]・単球増加(活動性結核)などがあります。

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